ミニマリズムとサステイナビリティは「自分らしさ」と「つながり」をつくる話

やってみる
Photo by Quang Anh Ha Nguyen from Pexels

 

前回は

お金が物々交換の苦痛と階級制度の苦痛から解放してくれたわけですが、

その反面、お金によって「選択の不安」と「孤独」の苦痛が生まれた、

という話をしました。

関連記事:『お金は人を自由にしたけど、人を不幸にした話

 

今回は、「どうやって『選択の不安』と『孤独』を乗り越えるか」をシェアしたいと思います。

 

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選択の不安は、「自分とは何者か」という話

 

「身分や階級」がある時代では、

「自分はこの階級の人間です」

といえたわけです。

 

 

もしも靴職人階級に生まれたら…

 

もし「靴職人階級」というのがあったとして、

あなたが「靴職人階級」に生まれたとします。

 

 

そうすれば、あなたは生まれたときから、

「わたしは靴職人階級の人間です!」

ということができます。

 

 

「お仕事は何をしてるんですか?」、と聞かれれば、

「靴を作っています!」

と答えることができます。

 

 

そして、あなたの親が「結婚相手」を連れてきて、

「今日からよろしくお願いします!」

と結婚生活が始まる。

 

 

毎日毎日、誰かのために靴をつくる。

そうこうして、60歳で死ぬ。

 

 

そして、自分の子どもが「靴職人」となって、

「わたしは靴職人階級の人間です!」

と言って、靴を作り…

 

とまぁ、この流れが続くわけです。

 

 

今の時代は、「〇〇な人間」と言えなくなった

 

もちろんここまで単純ではありませんが、

生まれてから「することが決まっている生活」では、選択肢がそもそも少ないわけです。

 

今の時代は、

  • 「大きくなったらお花屋さんになる」
  • 「将来はプロ野球選手になる」
  • 「時代はプログラマー!」

のような「選択肢」が100通りも、1,000通りも1000,000通りもある、

「なんでもできる時代」ですが、

 

基本的に、生まれた家の仕事をついで、その仕事を全うする、と。

 

で、「お金」という力が、「階級」という力を打ち消して、「階級制度」をなくしてしまったわけです。

つまり、「靴職人階級」がなくなってしまった、わけです。

 

 

そうなると、あなたは「わたしは靴職人階級の人間です」といえなくなります。

 

 

それだけではありません。

現代では生活する場所が、街どころか、留学もできて、国も変えられる時代です。

 

 

昔は、トラックもなければ、お金もないと「街を出る」のも一苦労で、

生まれた場所で死ぬのが定番といえるでしょう。

 

 

そんな「どこでもいける時代」の今の時代ですが、

それは、生まれた場所で死ぬことがなくなる、ことを意味します。

 

 

「出身はどこですか?」と聞かれれば、

「母が秋田出身なので、生まれは秋田なんですが、
その後父が東京出身なので東京で過ごし、
3歳からは両親が転勤が多いので叔父が住んでる和歌山で育って、
小学校からは...」

と、「地元」がないような感覚。

 

 

引っ越しの回数が多かったり、

地方や都会に住んでる期間がバラバラだと、

「わたしは〇〇出身(の人間)です」

とはっきりいうことがなったわけです。

 

 

「生まれはこの国で、
でも3歳まではここで育って、
そのあと引っ越して、高校まではここで、
大学からは...」

 

「パスポートは日本だけど、育ったのはアメリカ」、まではいかなくても、

  • 「ここがわたしの国」
  • 「ここがわたしの生まれ街」

という感覚が、飛行機や自動車などの「移動のしやすさ」によって薄れてきているのは確かです。

 

 

そして、

「どの街にも社会にも属していないし、どのコミュニティにもいないじゃん...
わたしは、、、どういう人間なんだ?」

という「生まれながらの所属感」を失うことになります。

 

こうして現代の人は「孤独な孤立したもの」になってしまったわけです。

 

 

お金が「新たな苦痛」をつくった

 

資本の蓄積のために働くという原理は、客観的には人類の進歩にたいして大きな価値をもっているが、主観的には、人間が人間をこえた目的のために働き、人間が作ったその機械の召使いとなり、ひいては個人の無意味と無力の感情を生み出すこととなった。

ー『自由からの逃走 (1951年) (現代社会科学叢書〈第1〉)

 

 

このように、お金は「物々交換の苦しみ」と「階級制度」をなくして、
人を自由にしてくれたわけです。

 

一方で、今まで持っていた

「わたしは〇〇出身の人間です。」

のような、「〇〇村の、〇〇町の、〇〇国の〇〇の人間」という

”絶対的な正解”、”確固たる安心感”、つまり、「所属感、つながり」をなくしてしまったのです。

 

 

これは「このままでいいのか?」といった「自分の選択」に対する不安だけでなく、

「自分はどこの社会にも属していない」という「社会から離れた孤独な感覚」と「自分の存在」に対する不安をつくったわけです。

 

 

で、自由になるための「ツール」だったお金が、
いつのまにか、”社会に所属する感覚をえるためのツール”として「お金をたくさんためる」ようになった、と

 

ようするに、「お金を貯めるシステム」の一部として、人が「お金のために働くツール」として生きるようになっちゃった、って感じです。

 

 

お金と人のまとめ

 

まとめるなら、

「物々交換」という非常に疲れる、時間も体力も消耗する「苦痛」
と
「階級」のせいで、生きたいように生きれないという「苦痛」

から「解放してくれた」のがお金になります。

つまり、「幸せになるためのお金」だったわけです。

 

 

その反面、今まで持っていた安心感、つまり

・「所属する場所」や「居場所」
・「わたしは〇〇の人間です」という”正解”
・人とのつながり

を失ってしまったわけです。

 

そして、その安心感をうめるために、社会とのつながりを、人とのつながりを持つために、「幸せになるにはお金が必要」「どれだけお金を稼げるか」という発想になり、
「お金を貯めるシステム」の一部として、人が「お金のために働くツール」として生きるようになった、

 

という流れになります。

 

ミニマリズムとサステナビリティ

 

で「失ってしまった居場所」の感覚と「社会・人とのつながり」をえるのに、

「ミニマリズム」と「サステナビリティ」が役立つんですね。

 

それでは、どのように役立つのかを説明していきます。

 

 

「居場所」としてのミニマリズム

 

繰り返しになりますが、

「居場所」を失ったことから、

「わたしは〇〇の人間です」と言えなくなったわけです。

 

言い換えると、「居場所」がなくても、「わたしは〇〇な人間です」といえるようになればいいわけです。

ようするに、「わたしは『わたし』です」といえるようにするのです。

 

 

で、「〇〇な人間」というのを作るのに役立つのが、
「ミニマリズム」の生活なんですね。

 

何にときめくか?が自分の感覚であり、自分らしさ

 

「ミニマリズム」は、「愛着」に注目したものになります。

こんまりさんの掃除方法もそうですが、
モノの「量」じゃなくて、モノに対する「(自分の)ときめき」が大切だ、と。

 

 

つまり、「周りがどう思うか」、もっというと「社会としての自分」ではなく、
「自分の感覚に従ったモノをもつ」こと、すなわち、「自分のための自分」に気づかせてくれるのが「ミニマリズム」になります。

 

 

 

したがって、「わたしは〇〇という人間です」に変わるもの、

  • 「こんなモノを持っているわたし」
  • 「こんなにお金を持っているわたし」

ではなく、

「これを持つことでこう感じるのがわたし」

、すなわち「わたしはわたしです」という感覚を与えてくれる、それが「ミニマリズム」になります。

 

つながりとしての「サステナビリティ」

 

そして、「社会・人とのつながり」を作るのが、「サステイナビリティ」であり、
「人よし、物よし、環境よし」の生活なんですね。

 

 

「サステイナビリティ」を中心とした生活は、

「モノを買っている」のではなく、「社会への貢献」をすることで、「社会とのつながり」を買っているんです。

 

 

例えば、

「安いから」という理由で買うのは、「”自分の(経済的な理由の)ために”モノを買っている」わけです。

 

しかし、

「少し高いけど、環境に優しくて、児童労働を行なってなくて、質もいいモノ」

を買うことは、
「人類」として、「地球に住んでる1人」として、「モノを買っている」わけです。

 

 

で、「欲求」の観点からみたら、

「1つのモノ」を買うのに、

安い=「自分のために買う」

サステナビリティ=「自分のため+地球のため+社会とのつながり」を買っている

とサステナビリティを中心とした方が、より多くの欲求を満たすことができるわけです。

 

 

ただ、「お腹を満たす」ために「安いモノ」を食べるより、

  • 「おいしさ」
  • 「料理の見た目」
  • 「お店の雰囲気」
  • 「食べることで社会貢献」

といった要素がある食べ物を選んだ方が『いいものを食べた感がある』のと同じです。

 

 

まとめ

 

今回は、今まで持っていた安心感

  • 「所属する場所」や「居場所」
  • 「わたしは〇〇の人間です」という”正解”
  • 人とのつながり

に代わるものとして、「ミニマリズム」と「サステイナビリティ」が役立つ、という話をしました。

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