チームをまとめるのに最も重要なのは「共通点を見つける」こと

サステイナブル
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今回は、人は共通点を見つけることでしか一緒に動けない、という話です。

 

チームを機能させるのに必要なこと

 

リーダーというのは、「チームを機能させること」が要求されます。
別の言い方をするなら、「まとめる力」です。

 

というのも、「チーム」って能力の高い人がいても、メンバーが「仕事めんどくせぇ」って感じだと、全然仕事が片付かないし、物事が進まないんですよ。

 

で、どうやって「チームを機能させるか」「チームをまとめるか」という話になるんですが、
この「まとめよう」という視点を立ってしまうと、チームが機能しなくなるんですね。

 

なぜかというと「チーム」って1つの生き物みたいなものなんですよ。
それも「複数の人」が集まることで生きてる1つの生き物みたいな感じです。

 

簡単にいうなら「スイミー」みたいな感じですね。
複数の魚が集まって、1つの魚のように振る舞う、と。

 

違いを強調すると人は離れていく

 

で、「まとめる」というと「1人1人」をどうにかしようとする人が多いんですが、
先ほど説明したように、個人で考えるのではなく、「1つの生き物」、すなわち「全体」で考える必要があるわけです。

 

これは人が他の人と関わる瞬間、「個人」ではなく、「複数で1つの生き物」になる、と考えると理解しやすくなります。

 

たとえば、「仕事めんどくせぇ」といっている人がいて、
「その人」を注意することで無理やり働かせる、みたいなことをした場合、
その人はその場が「自分に合った場所」だと感じなくなり、「離れて」いってしまいます。

 

というのも、「違いを探すこと」は敵になることでしかありません。
「お前はみんなができることができないから、ダメだ」というのは、「みんな」と「その人」を分けることで、のけ者にする言い方ですよね。

 

このように「違う点」を探してしまうと、人が離れてしまうわけですね。

 

論理で人は動かない

 

では、どうやって「1つの生き物」、「全体」として考えるか、というと、
「共通点を探そう」という話です。

 

これを理解するのに、人は「正しさ」「論理」では、動かないことを証明する研究があります。

 

社会学者のマッキャモン率いるチームが、WCTUと婦人参政権運動家との40年間の同盟を研究したところ、婦人参政権運動がある州で「正義」の主張をしても、その翌年にWCTUとの同盟が成立する可能性が増加したというデータは見られなかった。実際に同盟が成立する可能性は、むしろやや少なくなった。
ところが、婦人参政権運動家が「家庭を守るための投票」という考え方を提示すると、その州でWCTUが手を組むようになる確率はかなり増加し、最終的に、その州で女性の投票権が認められる確率も明らかに増加したのだった。

ー『ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時代

 

すなわち、私たちがしてしまう「説教」、つまり「正しさを説くこと」や「論理的に説明すること」では、人は動かない、ということです。

つまり、どれだけ個人に「論理」で訴えかけようと、なんの意味もない、と。

 

 

ですが、これを違う言い方をすれば、

人は「同じ目的がある」とわかると、一緒に動ける、わけです。

つまり、「チームとして機能する」には、「『自分が望むこと』と『相手が望むこと』の『共通点』を見つけること」が重要になるわけです。

 

 

こうすることで、「1つの生き物」として「息を吹き込む」ことができるわけですね。

 

人類も「共通点」を持つことで成り立っている

 

この「共通点」を探すことの重要性は、人類の歴史からも同じことがいえます。

サピエンス全史 上下合本版 文明の構造と人類の幸福』でも、「共通の神話を信じることの重要性」を説明しています。

 

では、ホモ・サピエンスはどうやってこの重大な限界を乗り越え、何万もの住民から成る都市や、何億もの民を支配する帝国を最終的に築いたのだろう? その秘密はおそらく、虚構の登場にある。厖大な数の見知らぬ人どうしも、共通の神話を信じることによって、首尾良く協力できるのだ。 近代国家にせよ、中世の教会組織にせよ、古代の都市にせよ、太古の部族にせよ、人間の大規模な協力体制は何であれ、人々の集合的想像の中にのみ存在する共通の神話に根差している。

ー『サピエンス全史 上下合本版 文明の構造と人類の幸福

 

つまり、人類がなぜ地球を征服するができたか、というと「共通の神話を信じること」で可能になったわけです。

 

たとえば、ただの紙切れを「お金」といって価値のあるものにしたり、「法律」を作って人が好き勝手できないようにしている状態です。

 

 

このように「お金」とか「法律」などの「共通点」を持つことによって、仲良く一緒に動くこと、すなわち「1つの生き物になること」ができるわけですね。

 

会社においては「共通のビジョン」で人がつながる

 

で、人類は「共通の神話」を通して「1つの生き物」になりますが、会社においては「ビジョン」を通して「1つの生き物」になります。

 

このことは『学習する組織――システム思考で未来を創造する』の中で以下のように説明されています。

企業において、共有ビジョンは社員と会社の関係を変化させる。もはや「あの人の会社」ではなく「自分たちの会社」となるのだ。共有ビジョンは、互いに不信感をもつ人々が協調して働けるようにする第一歩である。それは共通のアイデンティティを生み出す。もっと言うならば、一つの組織が共有する目的意識、ビジョン、経営上の価値観が最も基礎的なレベルの共通性を確立する。心理学者のアブラハム・マズローは晩年、優れた成果を上げるチームを研究した。そうしたチームの最も際立った特徴の一つは、共有されているビジョンと目的だった。マズローが傑出したチームに見たものはこうだった。

 

任務はもはや自己と区別がつかなかった……むしろ自己がこの任務と強く一体化しているため、その任務を抜きにして本当の自己を語ることはできなかった。

ー『学習する組織――システム思考で未来を創造する

 

つまり、共通点を持つことは、他者と合体した「1つの生き物」になる感覚で、「1つの生き物」になることで一緒に行動することが可能になるわけですね。

 

そして、この一緒に行動するというのが、結局「チームを機能させる」ということであり、「チームをまとめる」ということなのです。

 

まとめ

 

今回は、人は共通点を見つけることでしか一緒に動けない話をしました。

ぜひ「違い」ではなく、「同じ」に注目して見てください。

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