環境にいい商品を選ぶ上で最も大事なのは「モノの人生」をみること

LCA(Life cycle assessment)の図 サステイナブル
LCA(Life cycle assessment)の図

今回は、「環境にいい商品を選ぶのに最も重要なのは、『モノの人生』をみること」という話です。


科学的に環境への負荷を見るときの方法

科学的に環境にいいかを判断する方法は、Life Cycle Thinking(LCT)と呼ばれる方法で『モノの人生を見る方法』になります。


『モノの人生を見る方法(LCT)』では、

1. Extraction (原材料の採取)

2. Production(モノの生産)

3. Transportation/Packaging(輸送/梱包)

4. Use (モノの使用)

5. End of life (モノの終わり、処理)

をみていきます。


図にすると以下のようになります。

LCA(Life cycle assessment)の図
LCA(Life cycle assessment)の図。Leyla Acaroglu: Paper beats plastic? How to rethink environmental folkloreから引用。

すべての過程を通して、環境への負荷がどれほどか?をみることで、
”環境にいいモノ”、”環境に優しいモノ”に対する「思い込み」や「偏見」を抜きにして、客観的に判断することができます。


つまり、モノの人生を見ること(LCT)は、「本当に環境に優しいモノをみるためのツール」であるといえます。

国連でも扱われている考え方

このモノの人生をみるLife cycle thinkingは、国連の環境プログラムでも採用されてるモノの見方なんです。

で、そこでは以下のように定義づけられています。


Life cycle thinking, as defined by the United Nations Life Cycle Initiative, is a “way of thinking that includes the economic, environmental, and social consequences of a product or process over its entire life.”

-“A Guide to Life Cycle Thinking” by Leyla Acaroglu


ようするに、

Life cycle thinkingは国連が開いているLife Cycle Initiativeっていう活動があって、その活動の中で話されてる1つの方法なんだよ。で、どんな方法かっていうと、モノの誕生(原材料をとるところ)からその終わり(捨てられる)までの「モノの人生」をみることで、経済と環境と社会的な影響をみることができる方法

ってことです。

『モノの人生』をみると見えない部分が見えてくる


社会学者でありデザイナーのLeyla AcrogluさんがTED Talkで、

「自然素材だからって環境にいいわけじゃないよ。だって、すべての『モノ』は、自然から来るんだから。」

と話しているんですね。

Leyla Acaroglu: Paper beats plastic? How to rethink environmental folklore
Leyla Acaroglu: Paper beats plastic? How to rethink environmental folklore-TED

たとえば、買い物をしていて、『レジで「ビニール袋」と「紙袋」のどちらかを選ぶ』、とします。
この時、「環境に優しそうなのはどっちだろう?」と考えたら、「紙袋」を選んでしまいそうですよね。


でも、Leyla Acrogluさんは

「『紙袋』の方が環境への負荷が大きい」

というわけです。


なぜなら、「自然素材か?」という話なら、「ビニール袋」の原料となる『石油』も”自然から採取された”ものだからで、逆にいうなら、紙の袋を作るには、木を伐採しなくてはならない、と。


つまり、モノの人生をみたとき、

  • 石油は「掘るだけ」ですが、
  • 木は「育てる場所」や「水・養分」が必要

ということがみえてくるわけですね。

それだけでなく、モノの終わりという面を考えれば、紙はリサイクルできる、わけですが

「耐久性の面」や「輸送の面」からみれば、「ビニール袋」の方が、「紙袋」より

  • 軽いから、少ない原料で作れる
  • かさばらないから、運ぶ回数が少ない
  • 長持ちする

ことから、紙袋より「ビニール袋の方が環境への負荷が少なくてすむ」ことがわかります。

ようするに、モノの人生をみれば、本当に「エコ」「環境に優しい」なのかがわかるわけですね。

まとめ

今回は、

  • 環境にいい商品を選ぶのに最も重要なのは、『モノの人生』をみること
  • 『モノの人生』は、
1. Extraction (原材料の採取)

2. Production(モノの生産)

3. Transportation/Packaging(輸送/梱包)

4. Use (モノの使用)

5. End of life (モノの終わり、処理)

の5つの過程をみるといい

という話でした。

もし気になる商品があれば、ぜひ「モノの人生」をみてみてください。

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