トラウマとうつ病を治すカギは自己認識である、という話

生きやすくなるかも
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今回は、「トラウマとうつ病を治すカギは自己認識である」という話をシェアします。

自己認識が自分を管理する科学的根拠

身体はトラウマを記録する――脳・心・体のつながりと回復のための手法』という本で、トラウマを治すのに重要なのが「自己認識」という話があるんですね。

で、なんで自己認識が重要なのかというと、「情動脳」という「自分を管理する機能を持った脳を活性化させる」のに自己認識が有効だからなんです。

  • 心的外傷後の反応を変えたいのなら、情動脳にアクセスして、「辺縁系セラピー」をしなければならない。
  • 神経科学者のジョセフ・ルドゥーとその共同研究者たちは、情動脳に意識的にアクセスできる唯一の方法は、自己認識を通してであることを示した。つまり、自分の内部で何が起こっているかに気づいて、自分が感じているものを感じること(専門用語では、「内部を見る」というラテン語に由来する「interoception(内受容)」)を可能にする脳領域である内側前頭前皮質を活性化するのだ(5)。
  • 意識ある脳のほとんどは、もっぱら外の世界に向けられており、他者と仲良くやったり、将来のための計画立案をしたりすることに専念している。だがそれは、自分自身を管理する助けにはならない。
  • 神経科学的な研究から明らかなとおり、私たちの感じ方を変えられる唯一の方法は、内部の経験を自覚して、自分の内部で起こっている出来事と仲良くなれるようにすることなのだ。

-『身体はトラウマを記録する――脳・心・体のつながりと回復のための手法』

ようするに、

「感情を上手く処理するには、情動脳っていう自分の感じ方をコントロールしてる脳みそを活性化させる必要があるんだよ。だけど、わたしたちが意識的に使ってる脳みそのほとんどは「友達と仲良くする」とか「週末の予定を立てる」とか、世渡り的な”社会”を生きてくためにしか使われてないから、「自分がどう感じるか?」をコントロールする部分と関係ない。

ってことです。

言い換えると、「つらい」「苦しい」「嫌だ」みたいな感情とかを上手に処理するには、「自分がどう感じているか?」「自分の中でなにが起きてるか?」を『認識する』ことで「情動脳が活性化」して、自分の感情を処理しやすくなるよ、ってことです。

意識をどこに向けるか?の重要性

で、トラウマのセラピーでも、自分が感じてることに意識を向けるものが多いんですね。

回復の核となるのは、自己認識だ。トラウマのセラピーで最も重要な言葉は、「それに意識を向けてください」と「次にどうなりますか」だ。

-『身体はトラウマを記録する――脳・心・体のつながりと回復のための手法』

マインドフルネスや瞑想をして、「1つのことに集中すること」が、自分をコントロールするのに効果的だ、いわれます。なぜかというと、1つのことに集中することが「自分がどう感じるかを客観的に見るトレーニングになるから」なんですね。

自分を客観視する例(迷路編)

少し想像してみてほしいんですが、「自分が迷路を歩いている」としましょう。

進んでいると、「右に進む道」と「左に進む道」の2択に出会ったとします。
この時、いろんな考えが思い浮かぶと思います。「どっちにすすめばいいんだ?」「もし右に行って、ケモノに襲われたらどうしよう」「もし左に進んで、行き止まりだったら?」

でも、それらの「考え」は、『自分の頭の中で起きてること』に過ぎませんよね。

行動だけを見れば、「右に進む」か「左に進む」しかないわけで。
でも、「どうしよう…」と悩み始めて、不安が襲ってきたら、心臓がバクバクして、呼吸が苦しくなるかもしれません。

この時に、「あ、不安に感じている自分がいるんだなぁ」と自分を客観視できれば、「考えは考えであって、どうすることもできない。じゃあ、どっちに進もうかな。」と冷静になれるわけで。

例えるなら、衛星が地球をとらえるように、感情を遠くから、もう1人の自分でとらえる、みたいな。「『不安に思っている自分』をみている自分」みたいな感じですかね。

感覚とうまく付き合っていくのはうつ病でも使える

で、うつ病の場合も、自分の感情や感覚とうまく付き合っていくには、自己認識をすることで、「情動脳を活性化」させて、自分とうまく付き合っていけるかも、というわけです。

うつ病の場合、気分が沈んでしまって、動けなかったり、なんともいえない苦しさに襲われたりすることがありよね。
(もちろんいろんなタイプのうつの症状があり、重さも違いますが。)

このとき、「あ、苦しいと感じてる自分がいるんだな」と俯瞰的にみてみることで、情動脳が活性化されて、自分の感覚とうまく付き合っていきやすくなります。

簡単にすべてが変わるとも思いませんが、俯瞰的にみるクセをつけていけば、徐々に情動脳が活性化されやすくなるかもしれません。

少なくともわたしにとっては、俯瞰的にみる、という方法は結構有効でした。

自分の感情をコントロールしない

ちなみに、「自分をコントロールする」というと、嫌な感情を出さないようにする、常に感情をコントロールできる、みたいに思うかもしれません。

しかし、大切なのは、「あるものをないものにする」のではなく、「あるのものとうまく付き合ってく」のが負荷のない形だったりします。

「いやな感情」そのものを変えようとするんじゃなくて、「それはあるもの」として接する。
「あるもの」とどう付き合っていくのか?っていうスタンスになると、客観的になれます。

その方法として、俯瞰的にみる方法だったり、以前話したような、創造することで表現することだったり、します。

まとめ

今回は、「トラウマとうつ病を治すカギは自己認識である」という話をシェアしました。

少しでも、お役にたてば幸いです。

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